サンスベリアが伸びすぎて置き場所に困る。。切っちゃっていいのかな?
サンスベリアを長く育てている方の中には、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、サンスベリアが長く伸びすぎる原因と形が乱れた時の整え方についてくわしく紹介します。
サンスベリアが長く伸びすぎる原因
「サンスベリアが伸びすぎてひょろひょろ」「伸びたサンスベリアの葉が倒れてしまう」
今回は、このようにサンスベリアが生長してしまう主な原因を2つご紹介します。
日光不足
サンスベリアが細長くひょろひょろと伸びている場合、一番の原因として考えられるのが「日光不足による徒長(とちょう)」です。
サンスベリアの原産地はアフリカの高温乾燥地帯。そのため、本来は日光を好みます。
もちろん、耐陰性をもつため室内で育てることもできますが、日照不足が続くと徒長してひょろひょろと弱々しい姿になりやすいです。
小笠原諸島に自生するサンスベリア
サンスベリアをずっと室内で管理しているとどうしても日照不足になり、細長く無駄に伸びる徒長が起きます。
水の遣りすぎ
サンスベリアは暑さと乾燥に強い植物ですが、反対に寒さと蒸れにはめっぽう弱いです。
そのため、水の与えすぎはサンスベリアを水膨れ状態にして必要以上に生長させます。
暖かい時期は徒長を起こしやすい
春~秋の暖かい時期はサンスベリアの生長期。
光線不足のまま水分だけを与え続けると細長く間延びしやすいです。
葉が縦方向にばかり細長く伸びすぎるのはあきらかな徒長の症状なんだ。
長くなりすぎたサンスベリアの対処法2つとは
徒長によって長くなりすぎたサンスベリアの葉はどうしたらよいのでしょうか?
ここでは、サンスベリアが長くなりすぎたときの主な対処法を2つご紹介します。
支柱を立てるor紐でくくる
徒長によってひょろひょろと伸びすぎたサンスベリアは横に倒れてきます。
そのような場合、リング支柱を活用するのもひとつの選択肢です。
根本的な解決にはなりませんが、少しずつ日光に慣らせていくことで倒れていた葉が少ししっかりとしてくる可能性もあります。
倒れてくる葉をリボンや麻紐などでやさしくくくってあげるのも一つの方法です。
紐でくくった状態で、現在よりも日当たりのよい場所に移動します。
伸びすぎて倒れそうな葉は紐でくくり、日当たりの良い場所に置いていると徐々に株が締まって葉が倒れにくくなってくるよ。
葉挿しにする(5月~9月頃)
伸びすぎたサンスベリアの葉を「葉挿し」にするという選択肢もあります。
葉挿しは、根元近くからカットしたサンスベリアを10cm程度に切り、土に挿して子株を増やすという方法です。
葉挿しをすることでサンスベリアの子株を増やし、仕立て直すことができます。
ただ、葉挿しにしたサンスベリアは「先祖返り」するので、斑が消えて緑色の原種のサンスベリアの子株ができます。
上写真のローレンティーであれば、葉の縁の黄色いラインが消えるということです。
ただし、葉挿しでサンスベリアを増やす場合は時間を要するよ。子株が一人前になるまでは2年ほど必要。
特に、生長期である5月~9月頃まではサンスベリアの生長が著しい時期です。
この時期に、なるべく暖かい環境で日当たりの良い場所に置き、肥料を与え、やや乾燥気味に管理することで子株がよく生長します。
緩効性の肥料だと効果が2か月程度続くうえ、虫が湧きにくく室内鉢にもおすすめです。
上写真の「プロミック」は土の表面に置くだけで手軽に使うことができます。
気になるニオイもほとんどなく、室内でも清潔に管理することができる肥料です。
「プロミック」であれば、直径9~12cm程度の鉢植えで2粒ほど使用します。
伸びすぎたサンスベリアの葉を元通りにすることはできない。そんなときは子株を生長させて後々株分けするのも選択肢の一つ。
直径10cm未満の鉢ならプロミック1粒を植物に直接触れない位置に置くだけです。
水やりの度に肥料分が溶け出し効果を発揮します。
1本だけ伸びすぎたサンスベリアの葉はどうすればいい?
サンスベリアの葉が1本だけ伸びすぎた場合、どうしても見栄えが悪くなってしまいます。
こういった場合は思い切ってカットするのがおすすめです。
伸びすぎた葉を元通りにすることはできない
一度伸びすぎた葉を元の姿に戻すことはできません。
特に、サンスベリアの場合は株の中心部の葉に光が当たりにくく、真ん中あたりの葉のみが伸びすぎることがよくあります。
カットした葉をそのまま捨てるのはもったいありません。
余裕があれば「葉挿し」で子株を増やしてみるのも面白いですよ。
サンスベリアの葉挿しの手順は以下記事を参考にしてみてね。
サンスベリアが長く伸びすぎるのを防ぐ方法
それでは、サンスベリアの徒長による伸びすぎを防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか。
ここでは、サンスベリアの徒長を防ぐ3つのコツをご紹介します。
5月~9月は屋外の日当たりよい場所で管理
サンスベリアは本来、強い日差しが降り注ぐ乾燥地帯で自生している植物です。
サンスベリアを丈夫に元気に育てたいのであれば、「観葉植物=室内で育てる」という考えを一旦捨てた方がいいかもしれません。
寒い季節以外はサンスベリアをベランダや軒先に出し、日差しをたっぷり浴びさせると徒長による伸びすぎを防げるでしょう。
サンスベリアは、5月~9月によく生長し子株も増やします。
土が乾いたらたっぷりと水やりしよう。10月以降は生長がほぼ止まる休眠期。乾燥気味に管理してね。
ただし、いきなり室内から直射日光に当てると葉焼けする可能性があります。
屋外の日差しに当てる場合は、徐々に慣れさせていくことで葉焼けを防げます。
まずは窓際に移動し少しずつ外に出してあげよう。サンスベリアを丈夫に真っすぐ育てるなら日光は不可欠だよ。
10度以下なら室内へ
サンスベリアは寒さが苦手で、15度以上でなければ生長も緩慢になります。
そのため、ベランダや屋外で育てている場合、10度以下になるようなら屋内へ取り込みましょう。
また、気温が10度を下回ると、サンスベリアは生長が止まる「休眠期」に入ります。
休眠中は水やりを控えめに。気温が5度以下になると枯れる確率が高くなるから注意。最低でも10度はキープしよう。
サンスベリアを育てる上で注意したいのが窓辺での管理です。
窓辺は、昼間は日当たりがよく暖かくても、朝晩に急激に冷え込むことが多くなります。
夜になったら窓から距離をとってあげるとよいでしょう。(1m程度は離す)
「サンスベリアが冬~春にかけての休眠期に葉が倒れがちになる」
このような場合、不要な水を与えている可能性があります。冬季は生長がほとんど止まっており水を必要としません。
吸水されずに鉢内に残った水は根を腐らせる原因にもなる。サンスベリアに水を与えるのは土がしっかり乾いてからが基本だよ。
乾燥気味に育てる
サンスベリアは乾燥に非常に強いです。そのため、他の観葉植物よりもやや乾燥気味に管理するとよいでしよう。
生長期である春秋の水遣りは、土が完全に乾いてさらに2日~3日経ってからおこないます。
水遣りの際は鉢底から水が流れて出るくらいに与えます。
水遣り後、受け皿に溜まった水はこまめに捨てよう。そのままだと根腐れ、病害虫を引き起こすこともあるよ。
冬はほぼ断水気味にする冬場はほぼ断水状態にします。
ただし、10度以上の室内で管理するのであれば、様子を見て月に1回程度の水やりをしてもよいでしょう。
最低気温が15度を超えるようになったら水やりを再開しよう。
「水やりの失敗を防ぎたい」「なるべく枯らしたくない」「土の乾燥具合をいちいち確認するのは面倒」
そんな場合に便利なのが水やりチェッカーです。土に挿しておくだけで、色で水やりのタイミングを教えてくれます。
長く伸びすぎたサンスベリアは途中でカットしてもok?
伸びすぎたなら好みの長さにカットすればいいんじゃないの?
もちろん好みの長さにカットするのも対処法のひとつです。
とはいえ、カットした断面が丸見えでは見栄えが良くありません。
サンスベリアの葉が伸びすぎたら伸びすぎた部分をカットして「葉挿し」で育て直すのもおススメの方法だよ。
伸びすぎた葉を好みの長さにカットする
春~初夏の気温が上がり始める時期に、伸びすぎたサンスベリアの葉を清潔なハサミでカットします。
このあと土に植えつけるのでお好みの長さに整えておきましょう。
カットした葉を乾いた土に挿す
カットしたサンスベリアの葉を清潔で水はけの良い土で植え付けます。
このとき使う土は養分を含まない「挿し木・種まき用の土」にしてください。
※なければ赤玉土(小粒)やバーミキュライトなどでもok
10日ほど経ってから水やり
カットしたサンスベリアの葉を土に植えつけたら、あえて水やりはせずに10日ほど放置します。
すぐに水を与えると切り口から腐敗する可能性が高くなるからです。
うまくいけば発根して子株が出てくる
うまくいけば半年ほどで発根します。さらに生長が進めば、葉の根元から子株が出てきます。
ここまできたらもう安心です。
観葉植物用の土で育てる
発根が確認できたら養分を含む観葉植物用の土に植えつけましょう。
伸びすぎを防ぐためにも、春~秋にかけてはできるだけ日当たりの良い場所に置きます。
室内なら南~東向きの窓際がベスト。屋外なら半日陰。ただし真夏は葉が焼けやすいから日陰に移動した方が安心かも。
サンスベリアが長く伸びすぎる原因と乱れた形の整え方【まとめ】
今回は、サンスベリアが伸びすぎる原因と対処法をくわしくご紹介しました。
サンスベリアの伸びすぎを防ぐためには「日光」が欠かせません。
また、上写真のように鉢が葉でいっぱいになっている場合は植え替えも検討しましょう。
植え替えは根詰まりを解消するためだけにおこなうものではありません。
経年により古くなった土は団子状に固まり水はけが悪くなってきます。
水はけの悪くなった土を更新するためにも植え替えは欠かせないよ。
また、土の栄養を補うためにも植え替えで土を更新してあげる必要もあります。
サンスベリアが伸びすぎる主な原因2つ
- 日光不足による徒長
- 水の遣りすぎ
伸びすぎたサンスベリアの対処法
- 伸びすぎた葉を紐でくくり徐々に日向へ移動⇒自立するまで見守る(15度以下の寒さは避ける)
- 伸びすぎた葉をカットして葉挿しで育て直してみる
ちなみに、徒長によって細長く伸びすぎた葉を太くすることはできない。置き場所を見直して丈夫な葉が出てくるのを待つか、伸びすぎた葉をカットして葉挿しで育て直すのが良い。
サンスベリアの徒長による伸びすぎを防ぐコツ
- 屋外の日当たりのよい場所で管理
- 10度以下なら室内へ
- 乾燥気味に管理(土がしっかり乾いてからの水やりが基本)