サンスベリアの葉がだらんと垂れてだらしない。。
サンスベリアを長く育てている方の中には、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
「サンスベリアの葉が広がって乱れた印象になっている…」「葉が倒れてだらしない見た目になってしまった…」
今回はこのような症状にお悩みの方へ向け、サンスベリアの葉が垂れる原因と対処法についてくわしく紹介します。
サンスベリアが葉が垂れて広がる原因
ではさっそくサンスベリアの葉が広がる主な原因をみていきましょう。
日光不足が続いた
サンスベリアは耐陰性のある観葉植物として人気ですが、本来は日光が大好きな植物です。
日当たりがイマイチの場所に長く置いていると、葉が光を求めて縦方向にばかり間延びし、弱々しい姿になります。
以下も日光不足による症状です。
- 葉が細くなることで倒れやすく広がりやすい
- 葉の色が悪い(ツヤがなく黄色っぽい)
- 葉の厚みがなくなって薄っぺらくなる等
水のやり過ぎ
次に考えられる原因としては、「水のやり過ぎによる根腐れ」が挙げられます。
サンスベリアは暑さと乾燥に強い反面、寒さと多湿にはとても弱いです。
土が乾ききらないうちに水を与えていると、根っこが呼吸できずに傷み腐る「根腐れ」を引き起こします。
根腐れに至った株は高確率で枯れてしまうため注意が必要!
冬は水のやりすぎに注意
特に気を付けたいのが冬場の管理。寒さが苦手なサンスベリアは冬場、生長が緩慢になる休眠期を迎えています。
そのため、冬はほぼ断水気味に管理することが必要です。
暖かい時期と同じ感覚で水やりしていると、吸いきれなかった水分が長く鉢内に停滞し、サンスベリアの苦手な高湿状態を招きます。
サンスベリアの葉が広がる原因③根詰まり
サンスベリアは春~秋にかけて非常によく生長します。
縦に伸びるのはもちろん、地下茎(ちかけい)を地中で伸ばし、子株を増やしてどんどん横にも広がっていきます。
根詰まりを放置することで「根腐れ」にまで発展する可能性もあります。
1年~2年に一度、春に植え替えるのがベスト!
サンスベリアは株分けで増やすこともできる
植え替えの際に、株分けしてサンスベリアの鉢をもう一株増やすこともできます。
ただし、適期は4月~9月頃までです。
葉が垂れる、広がるサンスベリアの対処法【日光不足の場合】
次に、日光不足による徒長で葉が広がるサンスベリアの対処法をご紹介します。
※根腐れが原因で葉が広がっている場合の対処法は次の項でご紹介します。
とりあえず紐でくくる
倒れて広がっている葉をやさしく紐でくくるか、リング支柱を使用して立たせます。
麻紐だとより違和感なく自然に見えるのでおすすめです。上写真では布テープを使用しています。
葉が広がるサンスベリアの対処法②日当たりの良い場所へ移動
今までと同じ場所に戻しても葉の広がりの改善は見込めません。
よりサンスベリアの好む暖かく風通しの良い場所へ移動しましょう。
少しずつ日光に慣らす
鉢を移動する際に注意したいのが「葉焼け」です。
室内からいきなり屋外の強い光の下へ移動させると、葉が焦げて茶色く変色する葉焼けを起こすことがあります。
今より明るい場所へ移動する際には、
「室内⇒室内の窓際⇒屋外の日陰⇒半日陰⇒日当たりの良い場所」と数日かけて、明るさに少しずつ慣らせていきます。
植物は急激な環境の変化がとても苦手だよ。
広がるサンスベリアの対処法③自立できるようになったら紐をはずす
半年ほど経過したら一旦紐をはずしてみましょう。
葉が自立できるようになったらそのまま外します。
葉が垂れる、広がるサンスベリアの対処法【根腐れのケース】
では、根腐れが原因でサンスベリアの葉が広がる場合はどうしたらよいのでしょうか。こちらは2パターンあります。
葉が広がるサンスベリアの対処法【部分的なダメージの場合】
根腐れしている場合、すでに腐った部分を復活させるのは無理です。
腐った部分はカットし捨てます。放置することで病害虫の温床になることもあるからです。
軽度(部分的な根腐れ)であれば、肥料分の無い乾いた土に植え替えて復活させることもできます。
葉が広がるサンスベリアの対処法【全体的なダメージの場合】
すでに根っこ全体が茶色く腐ってブヨブヨとしている場合、「葉挿しで仕立て直す」という方法もあります。
かろうじて緑色を保っている箇所の葉をカットし、土に挿して発根させるというのが、葉挿しでの対処法です。
サンスベリアの根腐れを防ぐための便利アイテムも!
「ついつい水をやり過ぎて傷ませてしまう…」「できるだけ枯らしたくない…」「水やりのタイミングがイマイチつかめない…」
このような場合に重宝するのが水やりチェッカーです。
土に挿しておくだけで色で水やりのベストタイミングを教えてくれる便利アイテムです。
土に挿すだけで色で土の乾き具合が分かります。プロ並みの管理が可能になるため水やりの失敗を防ぐことができます。
葉が広がるように成長するサンスベリアもある
サンスベリアの中には、そもそも葉が垂れるように広がる品種も存在します。
サンスベリアの葉が広がる品種①ボンセレンシス
葉が扇のように広がるサンスベリア。それが「ボンセレンシス」です。
近ごろはホームセンターで見かけることも増えました、まだまだレアなサンスベリアのひとつです。
サンスベリアの葉が広がる品種②ハニー
ロゼット状に広がる葉が可愛いサンスベリア「ハニー」。
背が高くならず、サンスベリアの中でも比較的コンパクトに楽しめる人気の品種です。
サンスベリアの葉が広がる品種③ヤヤ
星のような見た目が可愛いサンスベリア「ヤヤ(ヤーヤー)」。
国内での流通量が少なく、希少価値の高い葉が広がるサンスベリアです。
「ボンセレンシス」に似ていますが、ボンセレンシスに比べると葉が短くよりコンパクト。
葉はゆっくりと旋回しながら広がるように育ちます。
サンスベリアの葉が広がる品種④ピンギキュラ
小さくて珍しいサンスベリアが欲しい人におすすめなのが「ピンギギュラ」。
サンスベリアの女王と呼ばれるピンギギュラは、まるで王冠のように広がる葉が特徴の希少種です。
上から見ると星形に広がる葉がおしゃれ。
多肉植物と同じくらい乾燥には強く、春から秋にかけては1~2週間に1回程度の水やりが目安です。
絶対に葉が垂れない、広がらないサンスベリアが欲しいなら「人工観葉」もアリ!
日当たりの良い場所がなかなか見つからない。家を空けることも多く、なかなか管理が難しい…。
このような方には、日当たりが悪くても樹形が崩れる心配の要らない「人工観葉」もおすすめです。
人工観葉であれば日当たりが悪くても葉がだらしなく広がることはありません。一年を通して美しい姿を長くキープできます。
葉が広がらないことはもちろん枯れることも無いので、日当たり・風通しを気にせず好きな場所に飾って楽しめます。
人工観葉なら土も水も使わないから虫の心配も不要。もちろん、葉が不格好に広がることもない。忙しい人にもおすすめです。
本物そっくり、リアルな人工観葉が欲しいなら造花専門店で探してみて
人工観葉か…。でも造花でしょ?安っぽく見えないかな。
安っぽくみえるのだけは避けたいという方におすすめなのが、造花専門店の高品質なフェイクグリーンです。
職人の手でひとつひとつ丁寧に仕上げられているのが特徴で、本物と見間違えるほどリアル。
こちらは、フェイクグリーンを20年以上扱うアーティフィシャルフラワー(造花)・フェイクグリーン専門店PRIMA(プリマ)のサンスベリアです。
至近距離でも本物と見間違えるほどリアルなのが特徴。もちろん、難しい冬越しや面倒な植え替え、肥料、剪定などは一切不要です。
日光不足により葉が広がることもありません。
土も水も使わないから、衛生面が気になるテーブルまわりにも気軽に置けるね。
フェイクグリーンなので、窓の無いトイレや冷気の入りやすい玄関にも気兼ねなく飾れます。
葉が広がるサンスベリアを仕立て直してみました【経過レポ】
最後に、筆者が育てているサンスベリアの生育記録をご紹介します。
葉が倒れて広がるサンスベリア【2019/8/30】
どうも葉が広がりがちなサンスベリアです。主に室内に飾るために購入したサンスベリア。日光が不足しているのは否めません。
広がる葉を紐でくくったサンスベリア【2019/10/28】
どうも葉が広がって倒れるため、葉を紐でくくりました。そして、なるべく日当たりの良い場所に置くようにしています。
ただ、季節は寒さが深まる10月末。生長はほぼ止まり休眠期に入ります。しばらくはこの状態が続きそうですね。
見栄えは悪いですが、しばらくはこのまま管理を続けます。
広がる葉が自立しつつあるサンスベリア【2020/8/1】
紐をはずしても葉が広がらなくなりました。紐でくくって10か月くらいでしょうか。
やはり、生長期の十分な日光は葉を丈夫にするために不可欠です。
葉焼けすることもないので、気温が20度以上になれば基本ベランダで管理しています。かなり環境にも慣れたのか、直射日光も平気です。
また、日光を当てることで緑色が濃くなり、葉の厚みも増しました。そして、周囲にはどんどん子株が出てきています。
拡がっていた葉が締まって花が咲いたサンスベリア【2021/6/6】
夏場は基本的にベランダで管理し、気温が20度以下になる時期は室内で乾燥気味に管理しています。すると、サンスベリアに花がつきました。
これは元気な証拠ですね。
室内でずっと育てているとどうしても葉が広がって倒れがちなサンスベリア。やはり、暖かい時期は屋外での管理がおすすめです。
サンスベリアの葉が垂れる原因と対処法【まとめ】
今回は、サンスベリアの葉が広がる原因と対処法をご紹介しました。
サンスベリアの葉が広がって倒れてしまう一番の原因は、やはり、生育期の日光不足です。
サンスベリアは春~秋にかけての暖かい時期によく生長します。
葉が垂れる主な原因と対処法
- 日光不足による徒長:垂れた葉を紐でくくり、明るい場所へ移動
- 水のやり過ぎによる根腐れ:土が完全に乾くまで水やりは×。腐った部分を取り除き、清潔な土に植え直すor葉挿し
- 根詰まり:春~秋にあいだに植え替えを済ませておく。株分けするなら初夏までに済ませた方が失敗しにくい